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封建制から絶対王政へ
ウィリアム1世に続くリチャード1世は十字軍で膨大な出費を重ね、次のジョン王はフランス王との抗争に破れ大陸領土の大半を失ってしまった。このように無能な王が強権を発動するのを防ぐために、1215年有力貴族たちは「議会の承認なしに新たな課税はできない」などを定めたマグナ・カルタ(大憲章)を制定し、ジョン王に認めさせた。これは王権を抑制する議会権力伸長への第一歩であった。

ヘンリー3世続くヘンリー3世の時代には、それまで高位聖職者と貴族からなっていた身分制議会に騎士と郡市の代表が加えられ、エドワード3世の時代には初のイングランド議会が開催された。

1339年、フランスでの王位継承戦争に乗じて王位の獲得と領土拡大を狙ったエドワード3世がフランスに出兵して百年戦争となるが、結局イングランドはカレーを除く領土すべてを失って1453年に敗北する。

国内では、1455年からランカスター家とヨーク家の間に王位をめぐる戦争が発生。両家の紋章がそれぞれ赤と白のバラだったことからバラ戦争と呼ばれた。そしてバラ戦争の覇者ランカスター家のヘンリー7世は1485年に新たにチューダー朝を開く。

百年戦争勃発からバラ戦争終結までの期間イングランドでは、ペストの大流行や農奴反乱などが相次ぎ社会は混乱を極めていた。そしてこの混乱の中で農奴制に支えられた封建制は崩れ去っていった。騎士と貴族の社会である封建制の崩壊は、その後チューダー朝が築きあげる国王を頂点とした統一国家と絶対王政への幕開けであった。

 宗教革命
百年戦争とバラ戦争によって国内の貴族・騎士層は疲弊、相対的に王室の権力が増大した。したがってチューダー朝成立以後イングランドは安定期を迎え、絶対王政の時代に突入する。

16世紀に入るとヨーロッパでは宗教改革が進みプロテスタンティズムが誕生したが、イングランドの宗教改革は絶対王政と密接にかかわっていることが特徴的であった。

ヘンリー8世は王妃キャサリンとの離婚を望んでいた。そこで離婚を認めないカトリック教会に反発し、イングランドにおける協会の首位権はローマ教皇ではなくイングランド王にあるとする国王至上法を発布した。

その後、女王エリザベス1世が絶対主義による国家統一のため宗教改革を行い、カトリックを弾圧し1559年に英国国教会を設立する。対外的にも強国スペインの無敵艦隊を破り制海権を奪取、東インド会社を設立するなど、エリザベス1世時代のイングランドはまさに絶対主義の絶頂期を迎えたのである。