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サウスアンプトン(Southampton)からワイト島(Isle of Wight)への旅

英国の保存鉄道を探して 1

旅行者:中西明子さん
 
1. ワイト島
サウスアンプトン(Southampton)駅から歩いてフェリー乗り場へむかう。乗船口にはすでに島へ渡る客の長い列ができていた。目の前に停泊の便はすでに定員に達していたらしく、出港の準備にとりかかっていた。そのため、私は次の便を待ってからの乗船となった。

フェリーに乗ってから30分ほどでワイト島に到着した。大勢の乗客とともに島の北側のカウズ港へ降りる。天気は本島と変わりなく、湿気を帯びた空気に小雨がぱらついている。傘をさす人がいないのも同様で、海を隔てても尚ここはイギリスそのものだ。

さっそく島を走る保存鉄道を見に向かった。事前に場所と行き方を把握しようと、乗降口に隣接するインフォメーション・センターで地図を購入した

地図を広げると、島はトランプのダイヤを横に倒したような形をしている。そこに道路や鉄道、駐車場やヨットハーバー、ゴルフ場や遊泳場、ナショナルトラストなどが縦横に点在し、一見してリゾート地であると見てとれた。

めざす保存鉄道「IW Steam Railway」は島の北東にあり、アイランドラインの駅でもあるスモール・ブルック・ジャンクションから西に伸びている。終着駅のウートンや、ひとつ手前のハーベン・ストリートがカウズに近く、それらの駅に向かえば、効率よく見学ができそうだった。
2. メディナ川の橋
地図上では、島はさほど広くはみえない。散策をしながらある程度まで歩いてみることにした。

フェリーの発着所を離れると川に出た。岸の方からはカラカラという音が聞こえてくる。見れば両岸の間を、平たい船のようなものが行ったり来たりしている。

船は2本の鎖に引かれて、片岸でその鎖が巻き上げられるたびにカラカラと音が鳴る。船上には人と車が一緒に乗せられて向こう岸へ運ばれる。そんな様子に、なぜ橋を架けないのかと思った。地図によれば、このメディナ川の上流にヨットハーバーがあると示されている。おそらくはヨットの往来の便宜をはかるために、わざわざ橋を架けずにおいたのではなかろうか。人や車よりヨットの通行を優先させた結果なのだろう。

やがて船に乗る順番がまわってきた。まるで遊園地のアトラクションにでも乗り込むような気分で、私は対岸のイースト・カウズの地を踏んだ。
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