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シリーズ まるごと食べる!イギリス
Vol.3 アフタヌーンティーの歴史と種類
  アフタヌーンティーの歴史
英国におけるアフタヌーンティーの歴史は、日本や中国のお茶の伝統に比べると意外なほど浅い。19世紀半ばにビクトリア女王に使えていた7代目ベッドフォード公爵夫人(1783-1857)によって始められたといわれる。

ビクトリア時代の英国では、現在でもイングリッシュ・ブレックファーストとして知られるボリュームたっぷりの朝食、ごく軽い昼食、そして遅い夕食、という食事スタイルが一般的であった。ベッドフォード公爵夫人は軽い昼食と遅い夕食の間に「小腹が空く」ことに悩まされて、ある日メイドに、お茶と一緒にパンとバター、ケーキなどを持ってくるように命じた。これが毎日の習慣となり、やがて公爵夫人は親しい友人をこの午後の「息抜き兼腹ごしらえ」に招くようになった。

このアフタヌーンティーのアイデアは瞬く間に上流階級の間で広まったが、庶民がこの習慣を楽しむようになるにはさらに数十年の月日が必要だった。英国で最初に一般人向けのティールームがオープンしたのは1884年。ロンドンブリッジ付近のABC Tea room であった。その後、街角の高級ホテルが競ってアフタヌーンティーを始めたことから、当時の貴婦人たちはジェントルマンフレンドとの社交の場としてこれらティールームを多いに活用したという。

  アフタヌーンティーの種類
アフタヌーンティーは、基本的に午後にいただく紅茶と軽食を指すが、供される食べ物(ときには飲物)によって、いくつかの名称で呼ばれる。以下に代表的なものを紹介しておこう。
Full Tea
フィンガー・サンドウィッチ(きゅうり、ハム&チーズ、スモークサーモン&クリームチーズなど)、スコーン(クロッテッドクリーム、レモンカスタード、ジャムなどが付く)、プチケーキやタルトが紅茶とともに供される。
Royal Tea
上記フルティーにグラス・シャンパンが伴う。
Cream Tea
略式のアフタヌーンティー。通常は紅茶にスコーンのみを食す。
High Tea
紅茶とともに、チキンパイやミートパイ、サラダ、チーズ&ビスケット、フルーツなどが出される。上流階級で始まったアフタヌーンティーの習慣が庶民の間に広がった際に、労働者階級の家庭では紅茶と共に「より腹持ちのよい」暖かい食べ物をしっかり食べる傾向となった。そのため、手でつまんだりフォークのみで食べたりするものばかりではなく、ナイフとフォークの両方が必要とするものがテーブルに並べられた。このときに、低いコーヒーテーブルではなく、高い(High)食卓で饗されたため、High Tea と呼ばれるようになったという。つまり、もともとは労働者階級のためのアフタヌーンティーというわけだ。

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