| 出演:
エマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット他 |
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広大な領地に暮らしていた支配階級の母と姉妹、エリノア、マリアンらは、突然父を亡くし、全てを異母兄弟に譲らなければならなくなる。財産を失った彼らは田舎のコッテージに移り住み、地元の支配階級の人達と親交を深めるが、「財産がない」という事実は彼らの縁談をことごとく壊していくというストーリーで、19世紀のジェーン・オースティンの小説がベースとなっている。この時代、豊かなはずの貴族階級でも、女性は豊かさを全面的に楽しめなかった。父親の遺産は男子のみが継承でき、女性の仕事といえばチャリティくらい。そんな社会では「豊かな男性と結婚すること」が女性が唯一生き残る道。ダンス、楽器演奏が教育の内容で、コルセットで身体の線を強調したドレスで男性を引き付けるように外見を飾るというのが女性の生活文化だった。女性に許されていた権利は「母」としての権利のみ。職業選択、離婚、教育、参政権に至るまで女性の基本的権利はなかった。 |
| The
Land Girls (邦題: スカートの翼ひろげて)
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| 出演:
キャサリン・マコーマック、レイチェル・ワイズ、アンナ・フリエル他 |
イギリスでは、戦時中に「女性の仕事は、戦場で戦う男性を国内でバックアップすること」という役割分担があった。この映画のヒロイン、ステラ、アグ、プルーの3人も、食料増産のための農場開発ボランティアとして田舎町に派遺されてくる。性格も生い立ちも違う3人だったが、従軍した恋人の怪我、新婚の夫の戦死などの悲しみを分かち合うことで、友情を深めていくというストーリー。注目したいのは、戦争とそれに直接参加する男性の運命に翻弄される彼女達の運命だ。映画の最後では、弁護士やビジネスウーマンになって自立したヒロイン達の姿が描かれ、そこにはもう誰にも人生や悲しみを左右されないという強い女性達の顔を見ることができる。この映画から分かるように、皮肉にも戦争がイギリス社会に「女性の自立」精神を育てて広げる重要なきっかけとなったのだった。
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| 出演:
ジュリー・ウォルターズ、マイケル・ケイン他 |
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「階級」はイギリス社会に根強く残る見えない壁。そしてその階級差が、女性の自立とそれに必要な教育に対する見解の差となっていたのが戦後のイギリスだった。この映画の主人公スーザンは、美容師として働く労働者階級の20代半ば。毎日同じ仕事を繰り返す毎日と周囲の「女は子供を持つのが当たり前」という態度に「『自分の人生』とは何か」という疑問を持つようになる。そんな彼女が「自分」を求めて大学で勉強を始め、自分の世界が広がるという物語。80年代から90年代は、この「階級」による教育の差がどんどん狭くなっていく時代。生き方の可能性を広げる高等教育も、階級に関係なく必要だという社会の考え方ができあがっていく。そんな中で女性もその恩恵を少しずつ受けて行くことになり、大学への進学率が徐々に上がっていく。特に労働者階級の女性の在り方の変化は著しく、自ら進んで階級の壁を壊してホワイトカラーの職業につく女性も多くなった。
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| Bridget
Jones's Diary (邦題: ブリジット・ジョーンズの日記)
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| 出演:
レニー・ゼルヴェッガー、ヒュー・グラント、コリン・ファース他 |
| 多くのイギリス女性に「まるで自分のことのようだ」といわしめたこの映画。出版社で広報職につく30代独身のブリジットは、なかなか思うようなパートナーに出会うことができない。その不満のはけ口となるのは、友達との会話、飲酒、喫煙なのだが、それでも解消されない一抹の寂しさ。それは「一生独身なのかも」という不安だったというストーリー。「結婚し、家庭に入って子供を作る」ことを前時代的として、階級の壁を越え、高等教育を受け、社会進出を果たしてきたイギリスの女性達は、21世紀に入ってジレンマに陥っている。社会に出ると仕事中心の毎日。そんな中では出会いの場はほとんどない。日本でも最近よく耳にするこの女性の社会進出に伴う「パートナー不在現象」が、イギリスでも同様にみられる。でもそこで負けないのがイギリス女性。パートナーは無くても、シングルマザーとして、子供だけは持つワーキングウーマン達が増えてきているのも最近の現象だ。
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| 出演:
アン・レイド、ダニエル・クレイグ他 |
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女性の社会的地位が安定してきた現代の恩恵を受けて何の疑問もなくワーキングウーマンになっていく若い世代と比べ、女性の社会進出の過渡期に青春を過ごした現在の50、60代のイギリス女性世代の現在の心境はちょっと複雑のようだ。その大半は結婚前まで少し仕事をし、結婚、子育てというレールに乗ってきた人々。この映画の主人公メイもそんな女性の一人だ。65歳になるメイは、ある日突然夫を亡くすが、2人の娘達は自分達の生活に精一杯でメイの心の隙間に気がつかない。そんな寂しさの中、彼女は娘のボーイフレンドに心の安定を求めていくというストーリーで、自分の人生を夫と子供に捧げてきたこの年代の女性達の「気がつけば何の意味もなかった人生」という虚しさと溜息をよくとらえている。そんなブルーな女性達もいる一方で、パブやクラブに繰り出して、新しいボーイフレンドを見つけるというパワフルな熟年女性達がいるのもイギリス女性の面白い特徴だ。 |