オランダ人を真似てお茶を飲み始めたイギリス人は、オランダ人の茶器へのこだわりも受け継ぐことになります。陶磁器の生産がイギリスで本格的に始まったのでした。上流階級の貴族たちの間では自宅に高価な茶器のコレクションを持ち、主人が客にお茶をふるまうことが彼らのプライドでした。それが茶道具の国産化に伴い、お茶の文化が一般の家庭にも普及していったのです。
「考えてもみて下さい。ロンドンに住むそれぞれの家庭に、ティーポット、ティーカップティースプーン、ティーキャディー、とお茶の道具一式が備えられていたのです。すごいことでしょう?」
お茶をこよなく愛するブラマー氏も、もちろん茶器の持つ歴史と魅力にとりつかれた一人。博物館にはブラマー氏の所有する膨大なコレクションの一部が展示されています。あるものはその芸術的な美しさで、あるものはそのユニークなデザインで、見る者を魅了します。
|
 |
| 紅茶を試飲するブラマー氏 |
|
紅茶という人気商品を確実に速く運送することは、英国にとって急務となっていきました。中国からの新茶を運ぶ際に「ティークリッパー」と呼ばれる高速帆船が活躍したことは有名です。しばしばクリッパー船による白熱するレースが行なわれ、その速さと茶の積載量が競われました。1866年のレースでは、中国から99日の航海の後、10隻中3隻が同時にイギリスへ到着したという記録が残っています。
|
お茶を巡る歴史はまだまだあります。ボストン・ティー・パーティー事件を発端とするアメリカの独立やアヘン戦争など、世界史に残るこれらの出来事の背後に紅茶の存在があります。紅茶の生産地は中国からインド、そしてアフリカへと広がっていき、それはそのままイギリスによる領土支配の歴史でもあったのです。
最後にブラマー氏は、おいしいお茶を入れるコツを次のように教えてくれました。
「汲みたての水を一気に沸騰させること、ポットを暖めること、茶葉は5分間浸出させること。」
お茶を丁寧に入れるちょっとした手間。これが最上の時間を約束してくれることを、ブラマー氏の博物館は教えてくれます。博物館のショップではおみやげにも最適な、世界中から集められたフレッシュな茶葉やさまざまな茶器も販売されています。 |
 |
| ティーショップで買い物も! |
|
ブラマー氏による紅茶に関するセミナーは、毎週水曜・金曜の午後2時から6時まで行なわれています。講義は英語で行なわれますが、日本語のテキストやボードを使ったわかり易い内容です。興味のある方は、事前にお問い合わせ下さい。
|
The
Bramah Museum of Tea
& Coffee
オープン:通年10:00-18:00/休業曜日:なし/地下鉄:London
Bridge (Jubilee Line)/40
Southwark Street , Bankside,
London, SE1 1UN/Tel/Fax:020
7403 5650 |
 |
|