イギリス王室 ウィンザー家 名前の由来
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エリザベス女王、チャールズ皇太子、ウイリアム王子などが属する英国王室の姓は、ウィンザー(ウインザー)。この名称ができた背景には、ハノーバー大公に代表される王室とドイツの深い関係がある。
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ウィンザー家 名前の由来
ウィンザー家 名前の由来
執筆者 西村あかね
英国王室の人々は、一般に、エリザベス女王、チャールズ皇太子、ウィリアム王子、などの呼称つきの名前で親しまれている。では、いわゆる姓にあたる名称は何かというと、お城の名前としても知られる「ウィンザー」がそれに当たる。王室の一家が、ウィンザー家と呼ばれるようになったのは最近のことである。そしてその背景には、第一次世界大戦におけるドイツとの関係悪化があった。
ヨーロッパの王室は日本の皇室とは異なり、単一の民族からなる純粋の血統というものを持たない。これは、他国の王や王妃との政略結婚を行った結果であり、イギリスの王室もヨーロッパの王室の血が混じるのが当然のこととされた。なかでも英国王室の場合、ドイツのハノーバー公国の大公がイギリス国王になるなど、ドイツ領邦国家から国王や王妃を迎えることが多かった。英語を話せないドイツの大公が、英国王室の一員となることも、稀ではなかったのだ。
ドイツの国家統一が完成し、国力が伸び始める19世紀末頃になると、こうした英国王室とドイツの結びつきに不満を唱える声がイギリス国民の間で出てくるようになった。英国王室ではあまりに長くドイツ系の王位が続いており、軍事力をつけたドイツがこれを理由にイギリスを侵略するのではないかという不安が生まれた。20世紀に入り、ドイツが海軍の増強に力を入れ始めると、その不安が現実のものとなるのではないかという懸念がますます強まった。イギリス国民の対ドイツ感情は険悪さを増し、ドイツに関連する一切の事柄が非難の対象となる。
こうした英国王室に対する非難を避けるために、王室の改姓を国王に要請したのは、1916年に首相になったロイド・ジョージだ。国王自身もこの要請に同意し、イギリス国民に聞こえがよい、英国的な姓を作り出すことにした。そこで認められた姓が、ウィンザーである。
ウィンザーであれば、ロンドン郊外にある王城として誰にでも知られており、古くから続いてきた英国王室を示すシンボリックな名称として申し分ない。1917年7月18日、国王は布告を発し、「我が一門と家族は今後ウィンザー家と名乗り、そう知られる」と告げた。さらに、「我らが祖母たるヴィクトリア女王の、イギリス系の全男系子孫は、ただちにすべてのドイツの称号と栄誉とを放棄」することも決め、ドイツとの結びつきを絶つことを宣言した。
これ以降、英国王室は、王族の土着化と帰属化を推進し、国民に愛される王室を目指すようになった。ウィンザーという姓は、王室がイギリス国民のものであるという認識を作り出そうとする、政府や王族の意思から生まれたのである。