イギリスのミドルエイジ 50代の場合
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ボランティアや社会活動から、50代になって何が好きなのかが見えてきたイギリスのミドルエイジ
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『自分の価値』を教えてくれる社会活動
ご自分を「日本人並の『ワーカホリック』」と称されるマニさん。本業の他に、Manchester Race and Health Forum、Black Health Agency、UK Public Health Association、Medi-concern といった団体で、ボランティア活動にも参加されている。
「これらは全て、健康保健関係の団体といった共通点があります。私の社会活動も、イギリス社会を代表するような団体の中で活動することで、今社会全体、特にマイノリティ社会がどんな問題を抱えているのかを敏感に感じ取ろうという目的があるのです。」
公的生活は充実しているが、マニさんの悩みはどんなにやりくりしても一番楽しい時であるお子さんと過ごす時間がとても少ないことだとか。それでも社会活動を止めようと思ったことはないという。
「他人からも、『いろいろ抱え込みすぎなのでは』といわれますし、自分でも『家族のために減らそうか』思うこともありますが・・・。仕事関係の方から頼まれたものはお断りすることもできるのですが、『自分の今までの経験が評価されての依頼なんだな』と思うと、はりきってしまうんです。」
「社会活動というのは、もちろん他人のために役に立つという意義があるのですが、結局は『自分』のためでもあります。他人のために役立つ自分がいる、自分の知識や能力が必要とされている。社会活動を通して、自分では計り難い『自分の価値』というものを客観的に見ることができます。こういった他人の評価が自分の自信の糧、そして行動の活力なっています。それが社会活動を続けている一番の理由なのかもしれません。」
自分の今まで蓄えたものを放出するのが50代
忙しくも公私共に充実した生活を送られていることが感じられるマニさん。インタビューの間も、常に鳴り続けるオフィスの電話にキビキビと対応なさっている姿は、30、40代といっても通じそうな程エネルギーに溢れているが、50代という年代に関して何か感じられることは?
「イギリスで50代といえばそろそろ引退を考える歳ですが、私は引退したいと思ったこともないです。年齢というのは、自分の活動の節目のようなものだと思っています。20代、30代は自分のキャリアを積むためにチャンスを掴んで何でも吸収する時、40代ではそれを熟成させる、50代はその熟成させたものを使う時だと思います。その年代でできることというのが、常にあると思うのです。自然というのは良くできていて、体力もそれに合わせて変化してゆきますね。今の私には20代、30代のようにがむしゃらに動く体力は残っていないですが、その時に蓄えたものを使うのに充分な体力と熟成した気力が備わっています。ですからこの変化に合わせ行動しているだけで、『歳だから』という理由で仕事や社会活動を止めようとは思いません。」
打てば響くように的確に質問に答えて下さるマニさんの態度は、全てに確固たる理由と信念を持って行動されていることを伺わせる。当然、今後の人生計画も綿密に立てていると想像させるが・・・。
「実は最近の社会活動経験から、自分が何をしたいのかというのがようやく分かりかけてきたところです。私は人とのネットワークを作るのが大好きなんですね。そしてそれを利用して、社会プロジェクトのようなことを成し遂げるのが性に合っているみたいです。そんな自分の性格を生かすために、今後はコミュニティの保健や社会福祉という土壌で、コンサルタントのような活動をしたいなと思います。これは私のライフワークですし、一生どんな形でもこのフィールドで生きていきたいんです。それしか能がないですから。」
謙遜されるマニさんだが、自分の掲げた目標に沿って、いろいろな角度から挑戦を続けられてきたというのは並大抵の努力や精神力ではないだろう。マニさんの自信に満ちた態度は、そんな自分への挑戦に勝ってきたことの証しのようだ。