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ロンドンの歩き方 ブループラークを楽しむ
ロンドンの楽しみ方・お得な回り方を紹介するこのコーナー。あなたもこれを読んで旅の達人になろう。
執筆者 西村あかね


ロンドンの移動手段と言えば地下鉄や路線バスをイメージする人も多いだろう。しかし、自分の足で歩いた時にこそ楽しめるのがロンドンの町でもある。

長い歴史を持つロンドンには多くの歴史的建造物が点在している。有名なところではタワーブリッジ(Tower Bridge)や国会議事堂(Houses of Parliament)などがあるが、実は、現在は店舗やオフィスとして使われている通り沿いの建物や、一般の人々が暮らしている建物の中にも、百年以上の歴史を持つものが多い。

Blue Plaquesそんなロンドンの町並みを歩いている時によく見掛けるのがブループラーク(Blue Plaques)と呼ばれる、建物の壁に埋め込まれた青い陶器製の銘板。これらは英国内外を問わず、歴史的な著名人が住んでいた建物に付けられている。

ブループラークの設置が始まったのは1867年。現在、ロンドンにあるおよそ800枚のプラークは、歴史的建造物の保護に務めているイングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)によって管理されている。ガイドブックも出版されているが、ホームページでそれぞれの住所を確認することもできる。

ブループラークには著名人の名前の他、その場所に住んでいた期間や肩書きなどが記されているが、それらの中には、「英国人であれば誰でも知っている」と言われる詩人や建築家、政治家、俳優なども多く、一見すると誰だか分からないこともある。しかし、後になって調べてみると、その分野では世界的にも有名で、英国の歴史を語るには欠かせない重要な人物も含まれている。

一方、英国人だけではなく誰もが知っている人物と言えば、ウィリアム・シェイクスピア(86-88 Curtain Road EC2)をはじめ、マハトマ・ガンジー(20 Barons Court Road W14)、アルフレッド・ヒッチコック(Cromwell Road SW7)、アイザック・ニュートン(87 Jermyn Street SW1)など、例を挙げればきりがない。もちろん、唯一、このブループラークを与えられた日本人として、夏目漱石(81 The Chase Clapham SW4)も忘れてはならない。2002年3月に漱石の下宿先としてプラークが設置されたばかりの建物の前には、「倫敦(ロンドン)漱石記念館(Soseki Museum in London)」もある。

少し変わったところでは、小説に登場するシャーロック・ホームズ(221b Baker Street NW1)などの架空人物の家もあり、もちろん、ホームズの生みの親であるコナン・ドイル(2 Upper Wimpole Street W1、12 Tennison Road SE25)が住んでいた家もある。

ブループラークはチェルシー(Chelsea)やケンジントン(Kensington)周辺をはじめ、閑静な住宅地にあることが多いのだが、ソーホー(Soho)やホルボーン(Holborn)など、観光客が集まる場所であっても、一歩裏道に入るだけで、思いがけない人物が住んでいた家を見付けることもできる。

少しだけ心と時間に余裕ができたら、ゆっくりとロンドンの町を歩いてみよう。いつもと同じ道を歩いていても、ちょっとだけ脇道をのぞいてみたり、いつもと違う道を曲がってみたりするだけで、きっと歩くことでしか見付けられないロンドンの歴史に出会えるはず。

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