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ハリー・ポターと謎のプリンス
(発売2006年5月17日)
ハリポタ最新作が、驚異的な記録!
J.K.ローリングの最新作、ハリーポッターシリーズ第6巻「ハリー・ポッターと謎のプリンス」が、2005年7月16日、英、米、カナダなど世界各国で発売され、これまでの記録を塗り替える驚異的な売り上げを見せた。各国の大手書店では、日付けが変わったばかりの深夜零時から販売開始、前日から行列を作って店先で待っていたポタリアン達から歓声が上がった。販売開始24時間で、米国では690万部、英国では200万部を超える驚異的な売り上げを記録。前作「Harry Potter and the Order of the Phoenix」(邦題「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」)の初日売り上げを13%も上回り、シリーズの人気を改めて見せつけた。さらに極めつけは、米国で9月22日に発表された「年間ベストセラー賞」。これは、販売数のみに基づいて選ばれる賞で、今年8月1日までの1年間に米国でもっとも売れた作品に与えられるものだが、7月16日に発売されたばかりの同書の売り上げ総数は、8月1日時点で639万7000部。次点のダン・ブラウン著「ダ・ヴィンチ・コード」の226万1000部に倍以上の差をつけて、発売から僅か2週間で堂々米国の「年間ベストセラー賞」に輝いた。

気になるストーリーは?
邦題が「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(静山社)と決定し、翻訳版の発刊が待ち遠しいばかりだが、通常、原書発売の1年後。そんなに長い間待てない、という方のために、ここで差し障りのない程度に内容を紹介しよう。

まず、これまでのシリーズとは始まり方も終わり方も異なる。プリペット通りのダーズリー親子のもとに暮らすお馴染みのハリーが出てくるのは第3章からで、冒頭章はなんと英国の首相官邸が舞台だ。この冒頭章については、作者J.K.ローリングが以下のように言っている。「この章は、『賢者の石』、『アズガバンの囚人』、『不死鳥の騎士団』で使おうとしてうまく行かず、ようやくこの場所に落ち着いたものです。これ以上は何も言うつもりはありませんが、読めば13年間熟成したものだということがわかっていただけると思います。」

また、前作までは、最終章は何らかの希望や明るい予感を残していたが、この巻では葬式の場面で終わる。シリーズ中、もっとも暗く不吉なストーリー展開と言える。それは、16歳になったハリーがあどけなさを残す少年ではなく、心身共に大人の男性へと成長していく姿にも重なる。ロンやハーマイオニーとのトリオも健在だが、それぞれが思春期を迎えて恋をし、お互いへの感情も微妙に変化していくのだった。

ホグワーツでは、新任の教師がスネイプの教えていた「魔法薬」の授業を受け持つことになり、スネイプは、かねてから彼が希望していた「闇の魔術に対する防衛術」を担当する。ハリーは偶然手にした魔法薬の教科書に「謎のプリンス」の存在を知る。同時に彼は、ヴォルデモートの秘密を暴くべくダンブルドアと密会を続けるが、ある人物の裏切りにより、またしても痛ましい死に直面する。そしてその死が、ハリーに重大な決意をさせることとなる。

「謎のプリンス」とは、一体誰なのか? ヴォルデモートの秘密とは? そしてヴォルデモートとの対決に燃えるハリーを待つものは? 最終巻に向かって、バラバラに見えていた謎の数々が、パズルをはめこむようにひとつの壮大な絵柄を浮かび出していく。残すはあと1巻。すでに第7巻の執筆にかかっているというJ.K.ローリング。はたしてどんな絵を完成させるのか、今から待ちきれない。
(執筆者: レイボーン真紀)