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緊急レポート ドイツW杯予選 イングランド対スウェーデン

ケルンに駆けつけたイングランドサポーター
この日のケルン駅前では、21時(現地時間)キックオフだというのに、12時頃には、すでに多数のイングランドサポーターで溢れていた。勿論、イングランド代表の白もしくは赤のゲームシャツを着て、1パイントのビールを片手に。ドイツの暑い日差しのせいか、そのアルコールのせいかはいざ知らず、多数のサポーターは顔を真っ赤にしながら。街全体が、その白と赤の人々で染まり、まさしくケルンはイングランドのホーム状態となっていた。

もうすでに予選突破を決めていたイングランドは、この試合の最大の目的は、このグループを首位で突破すること。昼に行われた試合で、グループAのドイツが首位で予選突破を決めていたため、もしこの日スウェーデンに敗れると、2位での決勝トーナメント進出となり、1回戦でいきなりそのホスト国の強豪ドイツと対戦することになる。それを避けるべく、イングランドは、今までの2試合とほとんど選手の顔触れを変えず、本腰といった感じで試合に臨んだ。そして結果は、2-2のドローで終わり、スウェーデンが2位、イングランドは希望だった首位突破が決まった。

前半34分にジョー・コールの鮮やかなドライブシュートが決まり、イングランドが先制したが、後半序盤にスウェーデンに同点弾を許してしまう。その後は、スウェーデンが攻勢となり、イングランドは防戦一方となるが、85分には、途中出場したジェラードのヘディングシュートで再びリードし、引き分けでも首位通過となるイングランドは、ドイツとの対戦を阻止することをこの時点で確実なものとした。最後は、スウェーデンのラーションに同点にされ、1968年ぶりのスウェーデン戦の勝利とはならなかったが、グループA2位の、ドイツより若干力の劣るエクアドルとの対戦が決まった。

この日のプリンシパルは、ベッカムやルーニーまたはオーウェンでもなく、左サイドのドリブラー、ジョー・コールだった。1得点1アシストと大車輪で働き、この試合のバドワイザー・マン・オブ・マッチに選出されている。アシストとなるジェラードへのクロスも素晴らしかったが、特筆すべきは、イングランドの先制点となった彼のゴールだ。胸でトラップされたボールは、空中で擦り上げられ、強烈な縦回転を与えられてゴールに向かって急激に落下、そして吸い込まれた。相手のキーパーが、出来ることは皆無だった。恐らく、このゴールは、今大会のベストゴールの1つと数えられることになるだろう。ゴールだけではなく、彼の真骨頂である独特のリズムのドリブルはイングランドのサッカースタイルに、その名の通りリズムをつくり出し、スウェーデンに脅威を与え続けた。ルーニーやベッカムの「華」の影に隠れがちだが、もしこのような活躍を持続できるようなら、すでにプレミアシップのチェルシーでエースナンバー10を背負う24歳の青年は、イングランド最大のスターとなる可能性を秘めている。今後は、ベッカムだけでなく、彼の動向も見守ってほしい。

この試合では、今までの2試合で鉄壁を誇っていたディフェンスが綻びを見せ、2失点をした。この点は、25日のエクアドル戦までには改善しなければならないだろう。ただし、この試合の前半で見せたサッカーは、予選を通じてイングランド最大のパフォーマンスであったように思われる。パスワークは冴え渡り、ベッカムとジョー・コールのクロスの精度は高いレベルで披露されていた。

執筆:坂田 草介

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