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イギリスのアカデミー映画賞
イギリスのアカデミー映画賞作品の秀逸さに加え興業的な成功により活気を見せているのが、ここ近年のイギリス映画産業。2006年、蔵相ゴードン・ブラウンにより発表された映画製作に対する大幅減税により、さらに盛り上がりに拍車がかかっている。しかし意外と知られていないのが、イギリス版アカデミー映画賞。「英国映画テレビ芸術協会」(British Academy of Film and Television Arts=BAFTA)が主催となり、同協会およそ6000人のメンバーにより選定された映画産業に貢献した映画作品、映画人に贈られる映画賞でアメリカのアカデミー賞に先駆けロンドンで授与式が行われる。

1947年、「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」で知られる名匠デビッド・リーン監督が議長となりイギリス映画産業の要人が集い、母体となる「英国映画協会」が創設され、この英国映画協会の手によって優れた映画作品に贈られる英国アカデミー映画賞が生まれた。
長年、春に授与式が行われていたが、2001年から米国アカデミー賞に先駆け、2月に授与式が行われる。そのため、米国アカデミー賞の前哨戦として、英国版アカデミー賞の動向が大きく注目されることとなった。設立時の1947年は公開された全作品の中から選ばれる最優秀作品賞、イギリス映画最優秀作品賞、特別賞の3部門のみであったが、現在、アカデミー映画賞には24部門が設定されている。主な部門は映画作品、監督、主演男優、主演女優、助演男優、助演女優部門など米国アカデミー賞に重なる。

授与式は米国アカデミー賞のようなショー的要素はなく、あくまでもオーソドックスな授賞式で受賞後のスピーチに時間を割くこだわりを見せている。「オスカー像」は米国アカデミー賞の代名詞ともなっているが、英国では男性の顔をモチーフにしたブロンズの「バフタマスク」がアカデミー賞各部門の最優秀賞受賞者に授与される。バフタマスクはギリシア古典悲喜劇に用いられる仮面のようでもあり、2006年暮れに他界したニューリーク生まれ、英国在住の女性彫刻家ミッツィ・カンリフにより1955年にデザインされた。

長年、俳優ステファン・フライが総合司会を務めていたが、その重責から降板を希望、2007年から人気司会者であり、映画評論家としても有名なジョナサン・ロスにバトンタッチされ、会場も今までのレスター・スクエアーにある「オデオン」から「ロイヤル・オペラ・ハウス」に移された。2月11日に行われた授与式における参列者の顔ぶれも豪華でダニエル・クレイグ、ベネロペ・クルス、ケイト・ウィンスレット、カイリ・ミノーグらがレッドカーペットを歩いた。
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