ベルトなしのスラックスを発案したイギリスの開拓ブランド ダックスDAKS
ダックス, DAKS, ベルト, イギリス, シンプソン, 紳士服, ロンドン
ジョン・スメドレーは、ファインゲージニットウエアをリードする英国ブランドで、メリノウールと同社独自のシーアイランド・コットンである最高品質の原材料を使用。
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ダックス(DAKS)
ダックス(DAKS)は世界で初めてベルトレス(ベルトの必要がない)スラックスを考案・発売した英国ブランドである。
創業者は天賦の才能と確かな技術を持ったシモン・シンプソンという紳士服仕立て職人。シンプソン氏が当時英国の衣料品取引の中心地であったロンドンのミドルセックス・ストリートに小さなテーラーを開業したのが、このブランドの原点だ。シンプソン氏はその後、仕立て職人としての成功に甘んじることなく未来を見据え、積極的に最新の機械を導入し時代に先駆けた紳士服の大量生産を目指した。
1910年代後半、創業者の次男アレックス・シンプソンが事業に参加し采配をふるうようになったころには、「シンプソン」は3千人もの職人を抱える大工場に成長していた。1934年には、このアレックスにより世界初のベルトレスのスラックスが考案された。それまではスラックスを着用するには、ベルトあるいはサスペンダーが欠かせなかったのだ。それをウエスト部分にゴムを配することによって、ベルトなしでの着用が可能となったわけだ。
この画期的な製品の名前には、アレックスとその弟のレオナードが知恵を絞った結果、Daddy (父親)と Slacks (スラックス)を組み合わせた造語の DAKS が採用された。そしてこのとき、当時は「シンプソン」の名前で販売されていたスーツやジャケットも「ダックス」に変更され、新しいブランドとしての第一歩を踏み出したのである。
ダックスのベルトレス・スラックスはクリケット、テニス、ゴルフなど各種花形スポーツの英国ナショナルチームのユニフォームに採用されるなどして、飛躍的な成長を遂げた。ダックスは、その後も高品質・適正価格の原則を守り続け、その評価は世界的に高まっていった。
1937年にはレディースにも進出し、紳士服縫製工程のノウハウを生かした本格的なテーラードジャケットやコートを中心に、スカート、アクセサリーまで幅広い製品を打ち出した。現在では、帽子やネクタイ、セーターからバッグ、シューズまで、頭から足先までが「ダックス」でカバーできるようなラインアップとなっている。
また、1956年にはエジンバラ公、1962年にはエリザベス女王、1982年にはチャールズ皇太子よりロイヤルワラントを授与され、現在3つの王室紋章を掲げることを許されている。
多くのブランドが競争を広げるメンズファッション界で、ダックスが他ブランドとの差別化を実現できたのは、1980年代から前面に打ち出したDAKSハウスチェックおよびタータンに追うところが大きいだろう。ハウスチェックは世界でも最も贅沢な繊維であるキャメルとビキューナを用いた優雅な色で構成され、世界のレディース、ジェントルマンに愛される永遠のチェックとなった。
こうした伝統を踏まえてダックスでは、2001年には新リエイティブディレクターとしてティモシー・エベレストを迎え、「ダックス E1」ブランドをスタートした。こちらでは、クラシカルでありながらもモダンな新感覚のカジュアルを提唱している。
ロンドンにふたつあるショップでは、ダックスのコンセプトであるイングリッシュクラブの雰囲気の中、優雅なマホガニーのインテリアに囲まれてゆったりと紳士淑女のショッピングを楽しむことができる。
(執筆者:ギャンツ倖起恵)
[ ロンドンのショップ情報 ]
DAKS Jermyn Street
101-102 Jermyn Street
London SW1Y 6EE
Tel: 020 7529 9802
DAKS Old Bond Street
10 Old Bond Street
London W1S 4PS
Tel: 020 7409 4000