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ダイエットと健康
ダイエットと健康
「結婚式で人前に立つから」など、短期的な目標で気軽にダイエットを行なう人が多いのが、イギリスのダイエットの大きな特徴だが、こんな風潮に警鐘をならしている人々もいる。すでに医学界では、若い女性の間に摂食障害やダイエットのプレッシャーによる精神障害を抱える患者数の増加が問題視されている。これはファッション誌などが「細い=美しい、太い=醜い」という考えを女性達に植えつけているからだとして、政府は2000年、マスコミに対して「このようなプレッシャーを与える書き方を控えるべきだ」との勧告を出したくらいである。実際、ある大学の調査によれば、Body Mass Index(BMI)という肥満度の計算で「普通」や「やせすぎ」のカテゴリーに入った女性でも「自分は太っている」という思いこみに捕らわれている人が、男性の10倍も多かったと報告している。こうした思い込みから「拒食症」になってしまったイギリス人は、現在20万人以上にのぼると言われている。

摂食障害問題の解決が重要課題となるとなる一方で、「肥満」と「糖尿病」が深刻化するという、両極端の食生活に関する問題が同時発生しているのがイギリス政府の悩みの種だ。イギリス人の健康管理の大元締めであるDepartment of Health (保健省)は、「片寄ったダイエットよりもバランスの取れた食生活が、様々な病気のリスクを減らす一番の要素である」として、理想的なビタミン・バランスの取れる食品群を発表するほか、「1日に最低5種類の果物と野菜を食べよう」と呼びかけている。

このような政府の努力にもかかわらず、最近イギリス人の大好きなジャガイモの消費量が急激に減っていて、その原因は炭水化物の摂取を制限するアトキンス・ダイエット(High protein diet)の流行にあるという報告があった。この報告は、一国のジャガイモ消費量に影響する位までイギリス人がダイエットにのめり込んでいることの表れと言える。どうしてもやせたいイギリス国民と国民の健康を考える政府の思惑の相違は、ますます広がっていくばかりである。