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聖書に次ぐ世界のベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』
ここ数年、いたるところでセンセーションを巻き起こしている世界的ベストセラー『ダ・ヴィンチ・コードThe Da Vinci Code』(英語版/ランダム・ハウス、日本語訳版/角川書店刊)。2006年5月には全世界で同時映画上映を控え、その勢いはとどまるところを知らない。フランス、そしてイギリスを舞台に繰り広げられる知的ミステリーの魅力を探った。
執筆:福嶋美香 2006年2月

 44カ国語翻訳のブロックバスター
DA VINCI CODEいま世界で売れに売れている本が、『ダ・ヴィンチ・コード』である。2003年3月にアメリカで出版されるやいなやベストセラー部門で1位を総なめにし、翌年2004年5月まで57週連続のベスト10入りというブロックバスターだ。

勢いはとどまるところを知らず、全米ですでに1000万部を突破し、イギリスでも1位を独占。05年8月までに日本語を含む44ヶ国語に翻訳され、世界で3600万部が売れるなど、世界のベストセラー・聖書に次ぐ売り上げを記録している。04年には160の図版を入れ込んだ『ビジュアル愛蔵版Special Illustrated Edition』が出版され、そのほか関連本で恩恵にあずかっているほか、出版も多い。

社会現象とまでいわれるようになった『ダ・ヴィンチ・コード』。小説は、ナゾがナゾを呼ぶスリリングな展開と、ヨーロッパの美術、歴史、宗教、思想もろもろの知識が網目のごとく絡み合い、極上のエンターテインメント作品に仕上がっている。

話は、パリのルーヴル美術館内部で、美術館長のジャック・ソニエールが死体で発見されるところから始まる。パリを訪れていたハーヴァード大学のロバート・ラングドン教授は、まったくの無実ながらソニエール殺害事件の容疑者として追われる立場となる。

ラングドンはフランス警察の捜査の網を逃れながら、館長の孫娘で暗号解読官のソフィー・ヌヴーとともに、ソニエールが残したデッド・サインをたどっていく。やがてそのサインからレオナルド・ダ・ヴィンチの絵へとたどり着き、それらに秘められた暗号を解いていくうちに、キリスト教そしてヨーロッパの歴史を、フランスとイギリスを舞台に駆け抜けていくことになる。

芸術性や歴史的信憑性への賛否両論はひとまず置いておくことにして、逃亡劇、暗号解読、裏切りといったサスペンスは、いわゆる夜更かし覚悟の一冊。少々ホロリとさせるにくい部分もあり、歴史や宗教、美術の知識が惜しみなくつぎこまれ、たとえミステリー・スリラー小説が苦手な人でも、つい読み進めてしまうツボが満載だ。あまりの売れ行きに、パロディ小説や関連商品も販売されるほどで、いわばハリー・ポッター以来の快作である。

  関連本ご紹介
『ダ・ヴィンチ・コードThe Da Vinci Code』(英語版/ランダム・ハウス、日本語訳版/角川書店刊)