新・英国冬の風物誌 -クリスマスマーケット
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イギリスのクリスマスは、日本の正月と同じくらい大事な一大行事となっている。通常は、家族が集まって、ローストターキーやクリスマス・プディングを用意して、お祝いをする。
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クリスマスマーケット
ヨーロッパの冬はうら寂しい。朝は8時頃まで薄暗く、午後3時を過ぎればもう夕暮れを迎える。そんな鬱々とした冬なのに、人々の顔がやけに明るいのは「クリスマス」というイベントを控えているからだ。
信仰熱心なカソリックの国々ではキリストの生誕を祝い、イギリスのようなあまり信仰心のない国では、家族が集まって思い出話に華を咲かせる冬の一大イベント。楽しみ方は数々あれど、このイベントに欠かせないものといえば、クリスマスオーナメント、クリスマスディナーに出す食材、そしてプレゼントだ。
「クリスマスマーケット」は、このようなクリスマスの必需品を一か所にぎゅっと集め、クリスマスを迎える人々の負担を軽くしようと意図の下に始まったという。かつては食材やオーナメントの他、包丁研ぎや台所用品の修理屋なども店を並べていたらしい。その歴史はドイツに始まり、現在も残るニュルンベルグやミュンヘンのクリスマスマーケットは、17世紀から続いているという。
同じようにイギリスにもクリスマスマーケットは存在したらしいが、17世紀にクロムウェルの行なった宗教改革の際に禁止され、以降どんどん廃れていった。
しかし、日の落ちた暗闇の中に輝々と暖かい灯りをともす夜店や、ショッピングの疲れをほっと癒してくれるホットワインなど、クリスマスマーケットに独特の雰囲気をイギリス人は忘れることができなかった。毎年クリスマス前になると、ヨーロッパ各国へクリスマスマーケットを訪ねるイギリス人が後をたたないのだ。
こんなイギリス人のクリスマスマーケットへの情熱に目をつけたのは、英国北東のリンカーン市の人々。1980年代に、何百年も空白だったイギリスのクリスマスマーケットを復活させたのだ。年々規模を広げるこのマーケット。今では300以上の露店が立ち並び、ヨーロッパ各国からも逆輸入状態で買物客が訪れるという。
その他のイギリスの都市でも、クリスマスマーケットは徐々に復活の兆しをみせている。例えば温泉の街バースでも、バース聖堂前の広場でヨーロッパ大陸的なマーケットを開催している。
その他北の都市マンチェスターでも、市がヨーロッパ各地から露店商を招いてマーケットを開催するなど、ここ数年のうちに国内のクリスマスマーケット熱が非常に高まってきていることが実感される。
飾りの用意、食材の用意、そして一番頭を悩ませるプレゼントの用意。。。 日本の「師走」と同様、ヨーロッパのクリスマス前というのはかなり忙しい。しかしこんな忙しさのおかげで、どんよりした冬に文句をいっている暇すらない。そしてこの楽しい忙しさの中に、今またクリスマスマーケットという楽しみが加わりつつイギリスの12月。冬の風物誌が、またひとつ増えそうだ。