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魂の故郷・ケルト
ケルトイギリス・アイルランドの魅力の源は、ケルト。ヨーロッパ大陸とは異なるイギリス・アイルランドの妖精、魔女、幽霊、神話、伝説はケルトに端を発します。優れた文学作品や音楽、ファンタジーなどのクリエイティブなパワーをもつケルトの魅力に迫ります。

ケルトとはキリスト教以前に存在した西欧文明のルーツになります。ヨーロッパにおいて絶大な影響力を与えたキリスト教が伝播した土地では、それ以前に存在したものが壊されてしまう傾向がありました。しかしローマ発のキリスト教文化の波は、イングランド西部(ウェールズ、コーンウォール)やスコットランド、そして特にアイルランドでは到達する時期も遅く、その影響が少なくてすみました。その結果、幸いにもこれらの地域においては、ケルトの文化にまつわるもの、遺跡や神話・伝説などが多く残されることになったのです。

 現代のケルト
イギリスを中心にヨーロッパでは20世紀の後半より、キリスト教に対する様々な反省が起こり、自らの文化のルーツであるケルトが脚光を浴びるようになってきました。特にイギリスやアイルランドでは、ケルト文化の思想や儀式を復活させようという動きが起こりました。例えば、毎年夏至の日には、イギリスの巨石遺跡ストーンヘンジやコーンウォールでのケルト伝統祭の模倣が行われています。またベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』では、男性中心のキリスト教以前の女神信仰が描かれ、世界中の人々の関心を集めました。

キリスト教によってヨーロッパの文化は発達し、すぐれた科学や技術を産み出しました。その一方で自然破壊は進み、人々の価値観が揺らぎ不安に苛まれるようになりました。混沌とした世界をどのように生きるか? そこでイギリスの人々は、自分たちの足元にあるケルトに注目したのでした。グローバリゼーションの進展の中で、画一化の方向に向かうのではなく、多様な文化・価値観を残そうとする姿勢は、日本にとっても参考になるかもしれません。

 日本でも大人気のケルト
エンヤ日本人が「ケルト」と聞くと何を思い浮かべるだろうか?アイルランド、エンヤ、舞台『リバーダンス』や映画『タイタニック』のダンスシーン……。ケルトの文化は、人々を魅了してやまない。また小学校の唱歌でおなじみの『蛍の光(別れの曲)』『庭の草』なども、スコットランドやアイルランドに伝わるケルト民謡を明治時代に和訳したもの。ケルトは日本人にとって馴染み深いものであり、何か共通するものがありそうだ。