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アロマテラピーその昔
人類が文明を持ち呪術や祈りで病を鎮めるようになった頃から、ハーブの歴史は始まった。

紀元前3000年ごろのエジプトでは、悪魔ばらいのような宗教儀式に芳香植物の香りが用いられ、ミイラの防腐剤としても植物が利用されていたという。また、芳香植物から皮膚を保護する軟膏や香油が作られていたことも記録に残っている。

このように紀元前の昔から、芳香植物は病の治療のため、あるいは美の追求のために珍重されてきた。芳香植物は古来、薬草と香料(あるいは化粧品)というふたつの顔を持ち続けてきたのだ。

しかし、芳香植物の利用法が具体的な処方や療法という形で受け継がれたいわれはない。戦や交易などを通じた人や物の移動により使用方法などが自然に伝わり、様々な国でいろいろな植物が人々に親しまれているという状況であった。

中世に入ると、アラブ人のアヴィセンナがバラを用いた錬金術の過程で精油とバラ水ができることを発見した。その後、バラ水は十字軍によりヨーロッパ中に広められることとなる。

14世紀には、「世界最古の香水」「若返りの香水」と呼ばれるハンガリーウォーターがハンガリーの僧院で作られた。伝説では、この香水はリウマチに苦しんでいた当時72歳のハンガリー王妃に献上され、王妃が毎日洗顔・化粧・入浴に用いたところ、持病のリウマチが治癒したばかりか若さまで取り戻し、ポーランド国王から求婚された、といわれている。

また17世紀にイギリスでペスト(黒死病)が流行した際には、香水工場で働いていた人たちはベストにかかりにくかったという。